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札幌市東区の内科、消化器内科、糖尿病内科、小児科の病院

特定医療法人とこはる 東栄病院

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札幌市東区北41条東16丁目3-14

地下鉄東豊線栄町駅 4番出口横

医学豆知識

慢性膵炎
どんな病気?

慢性膵炎は長期間にわたって炎症が繰り返し起こり、膵臓の細胞が徐々に破壊されていきます。炎症が続く間、繊維化や石灰化が起こり、膵臓全体が硬くなって萎縮していく病気です。また、繊維化に伴ってカルシウムが沈着して、結石ができる膵石症になることもあります。

膵臓には、トリプシン、アミラーゼ、リパーゼなどの消化酵素を含んだ膵液を分泌する外分泌作用と、インスリンやグルカゴンなど血糖値を調節するホルモンを分泌する内分泌作用の二つの重要な働きがあります。慢性膵炎で、膵臓の組織が破壊されるに従って、外分泌と内分泌の両方の作用の機能がだんだんと低下し、全身に大きな影響を与えることになります。

慢性膵炎の原因
  • アルコール
  • 慢性膵炎の発症には、長年によるアルコールの多飲が関与しています。昔は、一升酒を毎日、十年以上飲むような常習的大量飲酒者が慢性膵炎になるとされていました。実際、慢性膵炎は、大量飲酒を始めてから十年以上という、三十ー五十歳代の働き盛りの男性に多くみられます。

    大量飲酒によって慢性膵炎が起こるメカニズムは、まだ完全には解明されていませんが、アルコール単独で慢性膵炎が起こると言うより、食生活などのほかの要因が加わって発症すると考えられています。たとえば、蛋白質や脂肪の多い食べ物を食べることによって、膵液の分泌が多くなりすぎて起こると言うことが要因の一つです

  • その他
  • 特発性と言われる原因不明のものや、胆石症から引き起こされるもの(軽症が多い)、若い女性に多い家族性の膵石症によるものがありますが、これらが起こる頻度はそれほど高くありません。
慢性膵炎の症状

典型的な慢性膵炎では、上腹部痛、腰背部痛や腹部圧痛などの膵臓の炎症に基づく症状、及び下痢、脂肪便、体重減少、糖尿病など、膵臓の働きの低下に基づく症状が出現します。

痛みのない患者さんもいますが、約八十%の患者さんが腹痛を訴えます。特徴的なのは、痛みが食事のあとにあらわれることで、特に油っこい料理やケーキなどの脂肪食、アルコールなどが痛みの引き金になります。耐え難い痛みのために、痛み止めを大量にのんで薬物依存を起こしたり、痛みを忘れようとアルコールを飲んでアルコール依存を起こすこともあります。

ところが、慢性膵炎が進み、膵臓の病変が膵臓全体に及んで、膵組織が荒廃し、膵液をつくらなくなると、かえって痛みを感じることはなくなります。

慢性膵炎の検査
  • 血液検査・尿検査
  • 血液検査では、膵液に含まれるアミラーゼやリパーゼなど酵素の値を調べます。膵臓に炎症が起こると、一般にこれらの値が上がります。しかし、慢性膵炎の場合、必ずしもこれらの値が上昇するとは限りませんので、この検査だけでは慢性膵炎の確定診断はできません。
  • 画像検査
  • 超音波検査、CTなどで、膵臓の状態を調べます。これらの検査では、膵臓の形や、膵石の有無、膵嚢胞などを、患者さまに肉体的な負担をかけずに調べることができます。

    内視鏡的膵管造影は、膵管に造影剤を注入し、膵管の状態をはっきりとみることができ、膵管が狭くなっている或いは太くなっているかどうかなど、膵管の変化を調べることができます。

慢性膵炎の治療
  • 禁酒
  • アルコール性の慢性膵炎の場合は、何よりも禁酒が必要です。節酒ではなく、絶対的な禁酒が求められます。禁酒が守れるかどうかが、治療の将来を決定すると言うほど、重要な要素となります。
  • 薬物療法
  • 痛みを和らげる、膵液の分泌を抑える、消化酵素を補うなど、それぞれの症状に対する総合的な薬物治療が行われます。膵炎が原因で糖尿病になっている場合は、インスリンの分泌不足が起こっているので、インスリンを補充して、糖尿病の治療を行います。
  • 食事療法
  • アルコール性慢性膵炎の場合でも、アルコール以外の食事の要因が関与していることもあるので、食事療法も重要です。過食を控え、脂肪の摂取を制限します。また、刺激物などの膵液の分泌を促進するものを避けます。
  • 日常生活の注意
  • 慢性膵炎で傷害された膵臓の組織は、再生されません。一度失った機能は取り戻せないので、これ以上、膵臓の機能を落とさないことがポイントとなります。そのためには、規則正しい日常生活を送るなど、きちんと自己管理を行うことが大切です。いかに自己管理を成功させるかが、慢性膵炎とつきあっていくポイントといえるでしょう。
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