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札幌市東区の内科、消化器内科、糖尿病内科、小児科の病院

特定医療法人とこはる 東栄病院

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札幌市東区北41条東16丁目3-14

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医学豆知識

薬と高齢者
はじめに

身体の働きは年齢と共に変化してきているものです。病気の数や回数も多くなりますし、薬を服用する機会も増えます。おおよそ60~70歳の方は1人で4~5種類の薬を服用し、疾患の数が増えるにしたがって服用しなければならない薬の数や種類も多くなってきます。

高齢者のからだの中で薬がどのように影響しているかと、高齢者が薬を飲む上での注意点とアドバイスを取り上げてみました。

高齢者の体の中では薬の影響
  • 目・耳 - 機能低下
  • 忘れてはならないのが各臓器の機能低下ですが、一番良く分かるのが、視力や聴力の低下です。高齢者特有の眼の疾患(例えば白内障)も増えます。目が見えにくくなることで、薬を見間違えたりすることはよくあると考えられます。聴力も同様で、老人性の難聴は自然なことです。聞き取りにくいため薬の服用方法を間違えるといったことも考えられます。

    また、肝臓や腎臓ばかりでなく、心臓、肺、膵臓などの機能ももちろん衰えてくるわけです。

  • 胃 - 吸収
  • 歳をとると、胃液の分泌が減ってくることが知られています。胃内の酸性度は低くなり、このことは薬の吸収に影響します。また、胃腸の運動も低下しますし、吸収を担う細胞数が減ってくることが知られています。しかし、実際面ではそれほど影響はみられません。
  • 肝臓 - 代謝
  • 薬の代謝は主に肝臓で行われますので肝臓の機能は薬の効果や副作用に大きく関わってきます。肝臓は、年齢と共にその容積も小さくなりますし、肝臓に流れる血液量も減少してきます。また肝臓の中の酵素の働きも低下してくることが知られています。したがって、成人と同量の薬が投与されると、なかなか代謝されず、強く効きすぎたり、副作用がでてくることがあります。
  • 全身 - 分布
  • 年齢と共に皮膚の艶や弾力は失われていきますが、これは体内の水分量が影響しています。体の水分量は年齢と共に減少し、そのかわり脂肪が増えてくるのです。ですから脂肪との相性が良い薬は身体の中に蓄積しやすくなり、効果が強く現れたり、副作用が起こる原因となります。

    また、タンパクの量が年齢と共に減少してきますので、タンパクとの相性が良い薬を成人と同量投与すると、タンパク量の減った高齢者では、くっつく相手がおらず遊離の薬の量が増えます。これも効果が強く現れたり、副作用が起こる原因となります。(吸収された薬はタンパクと結合することにより効力を発揮しづらくなり、タンパクから徐々に離れることによって効力を発揮します)

  • 腎臓 - 排泄
  • 排泄をつかさどっている腎臓も年齢と共にその細胞数が少なくなり、腎臓に送られる血液量も減少してきます。すると、薬はなかなか体外に出なくなりますので、効き目が強くなりすぎたり、長く続いたり、副作用が現れたりすることがあります。
高齢者が薬を飲む上での注意点とアドバイス
  • 患者さんにとって一番大切なこと
  • 一番大切なことは、医師や薬剤師とのコミュニケーションをよくとって、その人に最適な薬の種類、量、数、期間にしてもらうことです。医師にいろいろ聞いては悪いとか、時間が無いなんていわないで十分に説明を聞いて、自分の状態もちゃんと伝えるようにしましょう。本人がなかなか説明できない時には、必ず家族が付き添って、説明することが肝心です。薬をもらった時には、ぜひ次のことは医師か薬剤師に尋ねるようにしましょう。

    ▽薬の名前と効き目。

    ▽薬は、いつ、どうして、どのくらいの期間飲むのか。

    ▽他の薬を飲んでいいのか、食べ物や日常生活に気を付けることはないのか。

  • 飲みにくい薬があったら
  • 飲みにくい薬があったら、ちゃんと話して、剤型などが変えられるものでしたら変えてもらうことも可能です。例えば入れ歯の人は顆粒剤は飲みにくいものです。つぶつぶが歯の間に挟まって痛いのです。その時には相談してみて下さい。

    一般的には錠剤が最も飲みやすい剤型と考えられますが、中には一センチを超える錠剤もありますので、飲めない場合は二つに分割して飲みましょう。また、一日に数回飲まなければいけない薬もありますが、一日一回で良い薬も増えています。数回飲むことが煩雑で忘れやすい時は一日一回の薬に変えてもらうことが可能か聞いてみて下さい。

  • 薬の飲み方
  • 内服する薬は胃でまず溶けなければ話が始まりません。ですから、まず、水で胃まで送ってやらないといけないのです。薬を飲む時にはコップ一杯くらいの水で飲みましょう。飲んですぐに横にならないことが大切です。寝たきりの患者さんには、特に注意が必要です。飲み薬を飲ませてあげる時は、できるだけ座った状態で飲ませてあげるようにしましょう。寝たままで服用させると食道につかえたり、胃に到達しないまま溶け出てしまうことがあります。刺激のある薬ですとそれが元で炎症が起きたり、潰瘍になったりすることがあります。

    しかし、夜に飲む薬で水をたくさん飲みすぎると、それでなくともおしっこの近い高齢者では、頻繁にトイレにたつことになりかねません。どちらにしても寝る直前に薬を飲むことはよくありません。

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